口臭測定機はどれを選べば良いですか?
口臭測定機は弊社のもの以外でもたくさん販売されています。
残念ながら数百種類のガスが複雑に絡み合う口臭成分すべてを正確に計測する機械は存在しません。
測定機のセンサー特性に応じた一部のガスを追っているに過ぎません。
どれを持てば良いか との問いですが、もちろんご予算によります。
考え方として測定原理の異なる測定機を1台ずつお持ちになると違った視点で測定でき、
カウンセリングの幅も増えると思います。詳しくはお問い合わせください。
較正(Calibration)とは何ですか?
センサーを用いた測定機の特性として、そのセンサー感度は徐々に劣化していきます。
感度の劣化は使用環境や使用頻度に加え、センサーの個体差もあり、一概には言えません。
ここで言う較正(Calibration)とは濃度の分かっている標準ガスを測定機のセンサーに与え、標準ガス濃度を測定機の測定値を合わす工程を言います。
正しい測定データを得るためには定期的な較正が必須となります。
非常に乱暴な書き方をしますと…
100と分かっているガスを測っても30しか出ない(感度が劣化している可能性がある)。
そこで100と分かっているガスを与え、30から100へボリュームを上げる。
これがここで言う較正です。「濃度の分かっている標準ガス」は、簡単につくることができません。
ですから、お客様の機器をお預かりの上、較正をさせて戴きます。
また、ボリュームを目一杯上げても30が100に達しない・繰り返し測定で値がバラつく場合はセンサーが劣化している という判断になり、センサーの交換が必要になります。
更にセンサーを交換しても標準ガスの繰り返し測定を行い、きちんと精度が出ているかを確認する必要があります。交換しただけでは精度が出ているかどうかが分かりません。
歯科分野ではあまり馴染みのない考え方ですが、医療用検査機械などでは1日に何度も較正を行い、精度が保たれているかどうかを厳しくチェックしています。
修理や較正はどのように依頼すればいいですか?
弊社ホームページ上のサポート欄でお問い合わせください。
機器に起こっている微妙な現象など、表現しにくい場合は、お電話にてお問い合わせください。
弊社では基本的に訪問修理は行いません。以下のステップで対応させて戴きます。
修理依頼⇒弊社よりお客様へ代替機ご発送⇒お客様より弊社へ依頼機ご発送⇒点検・修理⇒お客様へご返送⇒お客様から代替機ご返送の流れとなります。

製品トラブルシューティング

アテインテストの色が変わらない…
  1. 本体とチューブは正しく接続されていますか?(ルアロック部に破損はないか?)
  2. アテインアダプタと呼気採取チューブの接続は完全ですか?
  3. 尿素水溶液が古くなっていませんか?(冷蔵庫保存で2週間が保存の限界です)
  4. 尿素を精製水以外で溶いていませんか?

それでも呈色しない場合は、測定直後の場合に限り、再検査する方法があります。
この場合、待機時間5分をカットできます。
測定後、すぐに

  1. 患者さんに口を閉じていただきます。
  2. アテイン側面の電源ボタンで電源を切る。
  3. SET TIME STARTボタン3つを押しながら本体側面の電源を入れる。
  4. 画面にCHと表示されるので、上記1~4を確認の上、組み上げたアテインアダプタ&マウスピースを患者さんにくわえてもらいます。
  5. STARTボタンを押します。測定が開始されます。本体ポンプが精密に50mlの自動吸引を行います。
    Ⅰ~Ⅴの作業で改善し呈色した場合はチューブ類の接続の不具合によるガス吸引不良だった事が考えられます。
    測定後はそのまま電源をお切りください。
B/Bチェッカーは常時通電(コンセントを抜かない)で運用してください。
本機のセンサーは高温(約400℃)で使用します。
通電をやめる(コンセントを抜く)とせっかく安定していたセンサー温度が落ちます。
通電直後は、ウォーミングアップとして強制的に最低5分間使えないようになっていますが、
センサー温度が400℃に達し、安定するまでは数時間かかることがあります。
イメージとして、センサー温度は高低の蛇行を繰り返しながら安定していきます。

このことから本機の運用に際しては

    • 設置場所を決め、むやみにコンセントを抜かない。
    • やむを得ずコンセントを抜く場合は、次の測定の3時間前から通電を開始する ようにしてください。
クリーンボックス中の活性炭の交換時期は?
B/Bチェッカーは高感度ガスセンサーを測定部位に 直接設置 (in situ方式:特許4046222)するという画期的な測定方式を採用しておりますが、その分周囲ガスの影響を直接的に受ける傾向があります。
その為、センサーを仕舞うクリーンボックス内は常に清浄にしておく必要があります。
歯科クリニックでは多種多様なガス(アルコールやレジン臭)、の他、ご施設によってはアロマを炊かれたりもしています。常に周囲ガスの影響を受けている事から 月に一度は必ず交換して下さい。
室内空気を測定したら、(例えば) 70以上の高値である。何回測定してもほとんど変化が無いが測定器が故障ではないのか?
(類似Q):測定値がEGでも、OGでも同じように高い値を示すが…
(類似Q):空気清浄器を使っているのに、(室内空気の)BB の値が高い。なぜか?
これは、いずれも原因は共通していると考えられます。
BBチェッカーは高感度ガスセンサーを搭載していますので、室内空気に含まれる微量のガス成分を敏感に検出します。 そのために空気の汚染度に応じた値を示します。[70]bbvというのは相当汚染度が高いと思われます。この空気を被験者は呼吸により吸っています。 そのために呼気中には(口腔内にも)それが排出されているわけですから、高値となったものと思われます。これはEGモードでも、OGモードでも同じことが言えます。
一方、診療所では「空気清浄器」がよく使用されておりますが、それを使っているのに値が高いのはおかしい、とのお問い合わせを戴くことがあります。 ここで言います「空気清浄器」とはダストや悪臭を除去するフィルターを装備されているだけで、微量ガスを除去する機能はありません。 「空気清浄器」を使用していることで、(外気との)換気を怠りますと更に室内空気が汚染されてしまうことになります。 私どもの経験でも測定が出来ないほど(つまり、値が100以上を示す)状態の診療所に遭遇したことも有ります。
前述のようにB/Bチェッカーは高感度ガスセンサーを使用していますので空気に共存する微量ガス成分を「正直に」検出します。 室内空気を清浄化するには、換気するのが最も簡単で確実な方法です。
呼気(EG)測定で、呼気を吐くのに息が長く続きません。結果は正しくありませんか?
呼気測定で、呼気を吐く時間が続かない場合は、息が切れた時点でそのままプローブをくわえたまま、鼻呼吸でカウントが[0]になるまでお待ちください。
B/Bチェッカーではセンサーの出力の最大値をホールドする機構を採用しておりますので、数秒で息が切れ、 プローブを離してもその時点の出力を維持します。しかし、息が切れたときはそのままでプローブを保持しますとより正しい値が得られます。
口臭はさほど感じないのに、呼気(EG)測定値が高いのですが、どのようなことが考えられますか?
呼気中には生体代謝産物としての、さまざまなガス成分が含まれます。
B/Bチェッカーのセンサーのガス感度特性は、呼気、または口腔内に含まれる多くのガスに感度を持っております。 これらは臭いという点から言えば、無臭のものもあります。その中で、特に知っておきたいことは、呼気中の水素の産生特性です。 水素は腸内ガスとして特に食後に大量に産生されます。中でも食事に繊維性の食品を摂食しますと水素の産生が増加します。 それが吸収されて血液に入り、肺から呼気の中に排出されることになります。それが、人によっては100ppmにもなります。 そうすると値が高くなるようになります。水素は無臭のガスですから、値が高値でもにおいを感じないということになります。
この場合、患者さんにどのような解説をすべきでしょうか?「食事に多く繊維質を摂りましたね。呼気に水素がたくさん出ていて値が高くなりました。 腸の状態は活発で代謝が正常に働いているようです」等の説明が良いでしょう。
OG測定で、洗口後の待ち時間が3分ですが、なぜですか?また、それ以上だと、どのようになりますか?
清水で洗口後、3分待つ意味は口腔内が洗口という「非・通常状態」から平生の状態に戻るための時間とお考えください。
ブラッシングをし、清水ですすぐことは外乱因子を除去し、被験者の口腔内をイニシャライズするためです。洗口後の口腔内は平生と違う「異常な」非・通常状態です。
その状態からいつもの状態への推移に時間をかけます。測定時間を出来るだけ短くするために3分としております。 3分以上であっても特に変化は無いと思いますが、検査の正確性・再現性を得るために3分と条件を決めています。
測定値がバラつ
周囲のガスの影響を受けている可能性があります。
測定環境下に、高濃度のガスが存在していないか(アロマや芳香剤も含む)確かめて下さい。 もし、ガスの存在が確かめられたら、直ちに換気を行ってガスを取り除いてください。 換気を行っても改善されない場合は、センサに異常が発生した可能性がありますので、 弊社にご連絡下さい。
測定値が高い①
B/B値の解釈ですが、50BBV未満は日常会話距離では、においが分からないレベルと設定しております。
50BBVは、少し接近しないと分からない程度のにおい、ということです。
測定値が高い②
周囲のガスの影響を受け、センサーの0点がずれている可能性があります。
クリーンボックス内の活性炭を交換の上、こちらの方法(PDFデータ:60.3KB)で0アジャストを行って下さい。
測定値が高い③
センサー感度の経時変化が考えられます。
B/Bチェッカー用のセンサーは、半導体式ガスセンサーを使用しております。
このタイプのセンサーは、ガス漏れ警報機や空気清浄機等で使用されている実績が有り、センサー寿命は非常に長いという特徴があります。 しかし、チェッカーの使用環境や使用回数等の影響でセンサ表面へ徐々にガスが蓄積されてしまうと、経時的な感度変化を生じる場合があります。
特に口臭のような低濃度のガスを精度よく検出するためにはセンサーのわずかな経時変化でも測定値に影響を与えることになります。 よって、定期的な感度調整(Calibration)を行った方がよいと考えられます。
サポートフォームよりご用命下さい。
ハリメーターは常時通電(コンセントを抜かない)で運用してください。
本機のセンサーは通電をやめる(コンセントを抜く)とせっかく安定していたセンサー感度が落ちます。
故障の原因にもなりますので、できるだけ設置場所を替えず常時通電で運用してください。
電源のON/OFFはコンセントを抜かず、本体のON/OFFボタンで行ってください。
通電直後は、ウォーミングアップとして強制的に最低30分間使えないようになっています。
特に、このウォーミングアップ中に通電をやめる(コンセントを抜く)と故障を招きますので絶対におやめください。
常時通電で電源管理を本体ON/OFFボタンで行いますと暖気30分はスキップされ、すぐ測ることが出来るので便利です。
ハリメーターは口臭ガスを測定するらしいが、一体何を測っているのですか?
おっしゃる通り、ガスにも色々なものがあります、代表的なもの硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドがありますが、 ハリメーターのセンサーをインタースキャン社でキャリブレーションする時は、硫化水素を用いてキャリブレーションしている都合上、口臭ガスの硫化水素にターゲットを絞り測定しています。
一般に安価で販売されているブレスチェッカーとの違いはどのような点ですか?
まず、市販のブレスチェッカーは呼気を機械のセンサーに吹きかけます。
この場合、口腔内で発生するガスと肺から排出される呼気の両方が出ます。
口腔内に起因する臭いか、肺(全身)由来の臭気か判別できません。あくまでもハリメーターは口腔領域に関連するガスを測定するためのものです。 口腔領域と限定することによって、かえって全身疾患を発見できるのです。
患者さんの呼気を官能テストで嗅ぎ、次にハリメーターで口腔内のガスを測定します。官能テストで口臭が感知でき、ハリメーターで測って数値が出なかったら、全身疾患を疑えます。
国際口臭学会では今、口臭から全身疾患を調べようと言う試みが始まっております。
患者さんの口臭を測ろうとしたが、数値が上がらない。
10人測定したが殆どが50ppb前後しか上がらなかった、おかしいのではないでしょうか?
ハリメーターは入荷時全数検査を実施しており、センサーの反応テストも全数実施し、その後発送しております。機械的には問題はありません。
それよりご注意いただきたいのは測定時の外的要因、つまり患者さんがチェアーに座るとまず取る行為はうがいです、うがいをすると一瞬にして、口臭レベルが低下します。
更に本来その患者さんの口臭レベルがそれほど高くなかったのではないでしょうか?
唾液の分泌と口臭レベルの関係について十分注意される必要があると思われます。
30分のアイドリングの後、メインスイッチを入れて放置しておくと徐々に表示数値が上昇しているが、どうしてですか?
ハリメーターのセンサーは電気化学的センサーといわれるセンサーを使用しております。
センサー内部では化学反応が起き、その時々の電位差をガス濃度(口臭)とシンクロさせ表示しております。 化学反応は反応物質の温度上昇と密接な関係にある為、長時間使用すると、若干数値は上昇傾向にあります。 何回も連続使用される場合はZEROアジャストをこまめに行って下さい。
ハリメーターはプログラムに沿って3回同じ患者さんを測定しますが、時間的な都合上、1回で済ます事はできないでしょうか?
可能です。
1回目の測定が終了した時点でZeroスイッチをワンプッシュすれば自動測定モードが解除になります。
その場合、測定データは器械本体にメモリーされません。
1回目の測定が終了した時点の結果を記録しておいてください。
ハリメーターのセンサーの寿命はどれ位ですか?
明確に何回使用可能とはお伝えできません。
メーカーからは約1年~1年半との答えを得ておりますがあくまでも目安です。
口臭以外の極度にレベルの高い臭気を測定した場合、ひょっとすると1ヶ月持たないかも知れません。
口臭ガスは通常我々が認識しているレベルのガスとは比べ物にならないくらい希薄なガスです。
単位はppbつまり1/10億です。通常我々は何パーセントとか言いますが、比較になりません。
タバコの煙、薬品等を試験的にハリメーターで測るのはお止めください。ご購入戴いた頃のハリメーターを100とすると、 同じ濃度のガスを1年後のハリメーターでは約80と表示するものと考えられます。徐々に表示値は低く表示されます。
吸引チューブの長さが短いのですが、長くできないでしょうか?
チューブの長さは、通常50センチの長さですが、最長90センチまで長くしても問題はありません。
直径6mmのエアーチューブがあれば交換可能です。それ以上の長さになると、口腔ガスを吸ってからセンサーに届くまでのタイムラグが大きくなり適性に測定できません。
口腔内にストローを咥える場合の何か特別のテクニックはないでしょうか?
付属のストローよりはコンビニで販売しているストローの方が便利です。
コンビニストローは途中で折れ曲がるようになっています。先端から約5センチ位です。
この5センチに重要な意味があります。
舌の上で舌苔が一番溜まりやすいのが、舌の先端から5センチほど入ったところだそうです。 ストローを咥える場合口唇は閉じず、少しオープンにして下さい。ハリメーターが小さなポンプで口腔内ガスを吸引しています。 唇を閉じてしまうと、上手く口腔内ガスを吸引できません。
電源を入れて、しばらくたっても温度が上がらない
(類似Q):温度表示部が何も表示されない
機器をしばらく使用せず通電をしていなかった場合、本体内蔵のバッテリー充電が切れ、各設定がリセットされる事があります。 このとき電源を入れてもヒーターが働かない為、温度は上がりません。
対策は取扱説明書の最後部に記載しておりますが、なおご不明の場合はお申し付け下さい。
本機は第1世代から第3世代までのバージョンがあり、それぞれ若干対策が異なります。 お問い合わせ時はシリアルナンバーと本体を正面から見て穴押しボタンが3つのタイプか4つのタイプかをお知らせ下さい。
試料となる唾液とは?
唾液そのものではなく、唾液から放出されるガスが試料ですので、唾液量の多少は問いません。
患者さんは日常の口臭に関心がある訳なので、無味のガムを噛んで強制的に出した豊富な唾液よりも安静時唾液をサンプルとした方が、より自然な口内環境を再現できます。